2019年2月17日日曜日

三日月権現山古墳・同2号墳



同名の「権現山古墳」が各地に複数あるため、便宜上所在地から「三日月権現山古墳」としています。
佐賀県小城市三日月町にある、前方後円墳と円墳?のセット。
2号墳には土器片多数。




史跡指定されてはいますが、
このてっぺんの森の部分です。道なんてありません。
急斜面での藪漕ぎが必要です。
素人にはおすすめできない。
裾のみかん畑も耕作放棄地が多く、
楽なルートがわからない。というか多分無い。
私は近くの権現神社から無理くり登りました。

杉の木で写真ではわかりにくいですが、
前方後円墳の形が良好に残っています。
後円部を上として、前方部左下側から。

前方部周辺に周濠が残っているとのことでしたが、
私にはわかりませんでした。

後円部には何かを抜き取ったような陥没がありますが、
撮り忘れてました。

前方部の端から後円部方向。
前方部がかなり低い、
古いタイプの前方後円墳であることがわかります。

立地や墳形の特徴から5世紀頃に作られたのでは、
とのことです。
形的にもう少し古いんじゃないかって気がしないでもない
こちらの古墳では埴輪は確認されていないようですが、
須恵器質の陶片は転がってました。
5世紀中頃に畿内で作られ始めた須恵器が九州の5世紀の古墳に、、、
最新の物品を供えられるほどのコネとカネ(?)を中の人が持ってたのか、
葬送祭祀が継続して行われていたのか、
隣の2号墳の遺物の混入か、もっとあとの時代のものが混ざったか。

前方後円墳のすぐ西にもう一つ古墳が見えます。
ぱっと見で前方後円墳より新しい雰囲気です。

円墳とされていますが
造出だか小さな前方部だかに見える部分があるので、
帆立貝式古墳的なやつかもしれません。

このシルエットを純粋な円墳とは思いにくい。

真ん中にはやはりくぼみがあり、
こちらは横穴式石室の痕跡と考えられているそうです。
石室材と見られる石も少し残っていました。
そしてまた写真は撮り忘れてました。

こちらには埴輪片がごろごろしてます。
円筒埴輪片のようですが、
板状の陶片も落ちてたので家型か舟形の埴輪もあったのかもしれません。










主体部こそ現存していませんが、概形をとどめた立派な2基の古墳で、
遺物も表面に分かる程度には残ってて、
苦労して見に行った甲斐があったってもんです。
でもいかんせん立地が(現在では)過酷すぎて万人にはおすすめできないし
俺もたぶん二度と行かないと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿