2017年12月17日日曜日

垣生羅漢百穴


中間市垣生公園・埴生神社にある横穴墓群。



低い崖に横穴墓が掘られています。
肥後や豊後で見られる横穴墓群と違って、
垂直方向にたくさん作るのではなく、
水平方向に並べてお参りしやすくしたような配置です。
垂直方向にも広がっている大分県の滝尾百穴や熊本県の鍋田横穴と違う印象を受けます。
垂直方向にたくさん作れるほど崖に高さがない、ってのもありそうですが。

唯一立入禁止表示がなかった横穴開口部。
内部には仏像がたくさん並んでいて、
天井や壁面にはたくさんの線刻!!
…ほぼ全部現代の落書きですが。
「線刻」の写真は撮ってなかった。
かつては横穴墓があったのではないかと思わせる痕跡。
これも痕跡でしょうか。
違う気がする。
本物の線刻壁画があるらしい盟主墳的な横穴墓もあるのですが、
フェンスで塞がれてました。
フェンス越しに一枚。
横穴墓としては珍しい複室構造のようですね。
崩落の危険が増しているそうで
概ね立ち入り禁止となっています。
外から見る限りいくつかは内部でつながってるようですが、
元からつなげて造られたのか
後世崩壊してつながってしまったのか。
石室内は奥壁側に縁付の死床がありました。
この横穴墓群は横穴ひとつに1人葬られてたのかな。
石枕に相当する構造だとは思うのですが、
この窪みがある石室とない石室が混在しておりまして
この構造の意義を想像してしまいます。
造ってみたら死床が被葬者の身長より短くて、
きちんと寝かせられるように急遽頭の部分だけ削り込みました、みたいな。
(´ . .̫ . `)
石室断面図的な。
右手に見切れてる建物の裏にも破壊された石室の断片がありました。
そちらは落ち葉などが堆積してわかりづらくはありますが、
死床部分が綺麗に残っております。
見学したところ以外にもいくつかの支群があるようですが、
付近で工事が行われていてありそうなところには立ち入ることができませんでした。

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